デートDV5つの暴力
社会的暴力
・返信が遅いと怒る💢
・いつ誰とどこにいたのか常に報告させる
・服装や髪型の制限
精神的暴力
・思い通りにならないと不機嫌になる
・傷つく言葉を言う
・別れたら死ぬ(殺す)などと言う
・物にあたる
経済的暴力
・無理やりお金💴払わせる
・別れるならこれまで使ったお金💰を返せと脅す
身体的暴力
・殴る,蹴る
・首を絞める
・引きずり回す
・身体を傷つける
性的暴力
・性的行為を強要する
・避妊に協力しない
・性的な写真や動画を要求する
デートDVは、結婚していない恋人同士の間で起こる暴力で、男性から女性、女性から男性、同性のカップルなど誰にでも起こりうる。
相手が嫌がっていることを強要し、嫌なことを嫌と言える「対等な関係」でいられなくなったりするようなやりとりがあれば、デートDVに該当する。
これら5つの暴力は単独で起こることは少なく、相関関係があり、他の暴力を受けている場合、性的暴力を同時に受けている可能性は高いという。
繰り返される暴力「デートDVのサイクル」
デートDVにはサイクルがあるとされている。
加害者は暴力を振るった後に優しくなり、「もう二度と暴力はしない」と謝罪、反省の態度をみせるため、被害者は「今度こそ変わってくれるかもしれない」と思ってしまう。
しかし、加害者は再びイライラを募らせてバクハツすることを繰り返す。さらに、繰り返すなかで暴力は激化し、周期も短くなるという。
そうなると被害者は「自分のせいだ」と思い込み、何がなんだか分からず、恐怖と絶望感にさいなまれ、やがて逃げる機会や気力を失い、抜け出すことが難しくなるという。
本人や周囲が早いうちにデートDVに気づくことが大切だ。
知らない間にDV被害者・加害者になっているかも❓
DVにあたるかどうか、基本は「対等な関係」が築かれているかがポイント。
・嫌だなと思うことを相手から強要されていないか❓
・自分の思い通りになるよう相手を強要していないか❓
デートDVチェックリスト
◎ 社会的暴力
□ 自分以外の友達と会うと不機嫌になる
□ 自分以外の異性と口を聞くなと約束させる
□ メールやLINEの返信や電話が遅いと怒る💢
□ 勝手にスマホ📱のデータを消す
◎ 精神的暴力
□ 思い通りにならないことがあるとキレる
□ 機嫌が悪いのは相手のせいだと思う
□ デブ、ブス、バカなど傷つけることを言う
□ 無視する
□ 別れたら「死ぬ」「家族に危害を加える」と脅す
◎ 経済的暴力
□ 借りたお金を返さない
□ 別れると言うと、これまで払ったデート代を返せと脅す
◎ 身体的暴力
□ 殴る・蹴る・首を絞める・髪を引っ張る
□ 服で隠れるところを噛んだりつねったりする
□ 壁際に身体を押しつけて脅す
□ 暴力を振るうのは相手のせいだと思う
◎ 性的暴力
□ 性的行為を強要する
□ 避妊に協力しない
□ 性的な動画や写真を送らせたり見せたりする
なぜ別れられない?「デートDVのメカニズム」
「あんなにひどい目に遭っているのにどうして別れられないの?」
周りから見ると、理解しづらいデートDV。
・被害者本人が抜け出すためには?
・家族や友人などまわりの人間はどうしたらいいのか?
・怒りをコントロールできずに加害で悩んでいる場合は?
デートDV被害者の心理をまずは知る
◎ 恋人が悪い人だと思われたくない
◎ 親や友達に心配させたくない
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◎ 誰にもわかってもらえない
◎ 自分が悪い
◎ 今さら誰にも相談できない
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◎ 自分を叱ってくれるのはこの人しかいない
◎ この人のことをわかってあげられるのは自分しかいない
◎ 別れると酷いことをすると脅されている
◎ 別れたくない、失いたくない
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徐々に孤立していく
DVにおける暴力に原因はなく、相手を支配するためのもの。
被害者本人は、デートDVのサイクルを繰り返すうちに
「怖い」
「けれど恋人は好き」
「まわりには迷惑をかけたくない」
「自分が悪い」
という気持ちがどんどん強まり、やがて誰にも相談できなくなっていく。
被害者の友人・家族にも心理の変遷がある
家族や友人などまわりの人は、はじめは被害者が暴力を受けていることを心配し、別れさせようとする。
しかし、本人を説得しても聞き入れる様子がなかったり、繰り返し別れてはよりを戻したりすることが理解できず、やがて被害者の孤立化へとつながっていってしまう。
♥︎ ひょっとしてこれはデートDVかも。自分が被害に遭ったらどうする❓
まず、あなたは決して悪くありません。
そして、変えられるのは自分であって、あなたが加害者であるパートナーを変えることはできないということを理解してください。
被害者の多くは、助けを求めることと人に迷惑をかけることを混同する傾向がありますが、それは違います。
自分の気持ちの整理をするためには、デートDV110番や、各団体で運営している近くの専門機関へ相談してみることがよいでしょう。
また、別れを決意しても「別れたら殺す、家族に危害を加える」などと脅したり、ストーカー化したりするケースもありますが、その際は、警察の生活安全課へ相談しましょう。
♥︎ 家族や友人の被害に気づいたら❓
デートDVのサイクルに気づくのは、当事者よりもまわりの人間です。
しかし、「別れなさい」は逆効果です。
被害者はデートDVのスパイラルにはまっていますから、逆に「別れられない自分が悪い」と思い、離れていってしまいます。
むしろ被害者に寄り添い、「あなたは決して悪くない。私にとってとても大切な人なんだよ」と声をかけ続けて自尊心を取り戻す手助けをしましょう。
♥︎ 大切な人を傷つけた……デートDVをしてしまって苦しんでいたら?
実は加害している人の多くは、加害にはほとんど気づいていないのが現状です。
そんな中で、大切な人を傷つけたことに気づけたあなたはいま、とても苦しんでいるかもしれませんし、気づいたあなたは変わることができると思います。
あなたがデートDVをしたくないと思えば、しないことを選ぶことができるからです。
そんな気持ちを誰かに相談するか、あるいは相談窓口を利用してください。
今は加害者向けのプログラムもあります。
暴力は他人ごとではなく自分ごと〜暴力が起こる構造〜
意識的にも無意識的にも自分よりも弱い者を見つけ、身体的暴力以外にもさまざまな暴力で相手を支配します。
暴力を受けたほうは、自分よりさらに弱い者を見つけて暴力を振ったりする。
そんな連鎖が起きているのです。
これらはジェンダー不平等や序列偏重社会といった暴力が容認される社会が土壌になっています。
しかし、この世に暴力を受けていい人間は一人もいません。
一人ひとりが大切で、対等な関係にあってお互いの違いを認め合うことが大事だと思います。